大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和34(オ)67 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由について。

所論は縷々陳述するが要するに先ず、原判決の「被控訴人は、本件手形につき裏

書の連続を欠くため所持人たるの形式的資格を有しないが、本件手形が満期日に呈

示されて支払を拒絶されるや当時の所持人である訴外Dからその返還を受けて現に

これを所持し以て実質上の権利者となつたから、本件手形上の権利行使には間然す

るところはない」旨の判断を非難する。しかし、原判決のこの点に対する判断は正

当であつて、所論の違法は認められない。また、この点についての所論判例は本件

に適切でない。されば、所論違憲の主張は、その前提を欠き採ることができない。

次に、所論は、本件手形の返還は、期限後であつて、訴外E株式会社に対する抗

弁を対抗しうる旨主張する。しかし、原判決は、被控訴人(被上告人、原告)ない

し訴外Dがいずれも満期前の善意の手形取得者である旨認定しており、その認定は

挙示の証拠で肯認できるから、本件手形の返還が期限後であつたとしても、害意の

抗弁は採ることができないこというまでもない。されば、これを前提とする違憲、

違法の主張も採ることができない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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裁判官 高 木 常 七

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